院長コラム 『子供のお腹が痛いは、頭痛かも』 2024.1.20

院長コラム

『子供のお腹が痛いは、頭痛かも』

月に一度、医師会会館で行われる会合に出ています。その会の中で、たまたまお話しさせていただく機会があった『うすだ内科クリニック』の臼田和弘先生の話がとても面白かったので、このコラムで紹介します。

臼田先生は、世田谷区松原にうすだ内科クリニックを開業されています。日本頭痛学会の専門医・指導医の資格を持ち、頭痛の専門外来をされていらしゃる頭痛のプロです。

会合の最中に話題になったのは、腹部片頭痛でした。みなさんは腹部片頭痛という病気をご存知でしょうか。

『よくお腹が痛いと言って学校を休みがちなお子さんがいるけれど、その様なお子さん、もしかしたら腹部偏頭痛かもしれないんです』という話でした。

子供の時、お腹が痛いから学校に行きたくないと言うと大抵やる気が無いなどと親に言われてしまうケースが殆どだったと思います。そんなお子さんの中には、腹部片頭痛が潜んでいるという話です。

ここで、腹部片頭痛に関して少し紹介します。

日本片頭痛学会のホームページには、以下の診断基準がかいてありました。

腹部片頭痛とは、

主として小児に認められる

⚫️中等〜高度の腹部の正中(真ん中)の痛みを繰り返す原因不明な疾患(病気)

⚫️腹痛は血管運動症状、悪心および嘔吐を伴う

⚫️腹痛は2〜72時間持続し、発作のない時は正常

⚫️これらの発作中に、頭痛は起こらない

⚫️上記を満たして、かつ胃腸や腎臓の病気のないことが条件の様です。

みなさん、ここまで読んでアレっと思われた方いるんじゃないかと思います。そうです、腹部片頭痛は、頭痛が起こらないんです。エッと思いますよね。

しかし、治療は、 偏頭痛と同様の治療法が用いられることが多く、予防的なアプローチや症状発生時の対症療法が行われるそうです。

腹部偏頭痛は、特に小児期において、他の消化器系の病気と誤診されることがあるようです。なので、子供が定期的に激しい腹痛を訴える場合は、小児科や神経科(脳神経内科のこと)の専門医(特に頭痛専門医)の診察を受けることが大切となります。また、腹部偏頭痛のお子さんは、成長するにつれて通常の偏頭痛を発症することが多いようです。

腹痛で登校できない子供を救えるかもしれない。臼田先生の話を聞きながら、そんなことを考え前のめりにメモを取りながら聞いてしまいました。知らないことを知るのは、好奇心を刺激され本当に面白いものです。今日はここまで。それではまた。

『うれしい、楽しい、大好き、きっと上手くいく、ついてる』良い言葉を使って、自分も周りの人も幸せにしちゃいましょう。

今日一日が良い日でありますように😃😊😀🍀🔵