はるやま眼科の白内障手術症例を2例ご紹介いたします。

白内障手術症例 65歳女性のケース

以前から遠くを見るときは常にメガネをかけ、手元はメガネなしで生活していたといういわゆる近視の65歳女性。
ここ半年、メガネをかけての視力が徐々に低下してきたため、メガネ店に相談に行ったが、メガネを合わせてもやはり視力が向上しないため、眼科受診を勧められ当眼科を受診。
視力検査を行うと、メガネをかけた視力(=遠方矯正視力)が、右目は0.5、左目は0.2と低下していました。
視力低下の原因を調べると、顕微鏡検査において図1のように両眼の水晶体に白濁を認め、精密眼底検査にて瞳を拡大し確認すると、図2のように両眼ともに水晶体の中等度の白濁、いわゆる白内障を認めました。掃除のお仕事をしており、きれいに清掃できているかがハッキリと見えずに困っていたとのことで、両眼の白内障手術をすることになりました

図1

白内障手術前右眼

右眼

白内障手術前左眼

左眼

図2

白内障手術前右眼

右眼(散瞳後=瞳を開いた状態)

白内障手術前左眼

左眼(散瞳後)

手術前のポイント

はるやま院長

手術では濁った水晶体の濁りを吸い取りレンズが無くなる代わりに、眼内に人工レンズを移植します。このレンズを眼内レンズと言います。眼内レンズには、メガネのように遠くがよく見えるものや近くがよく見えるものまで、色々な度数のものがあります。
目の中にこの眼内レンズを移植するため、例えば遠くがよく見えるものを移植すれば、遠くはメガネなしで見えることになりますが、手元はピンボケになりますので、ほとんどの場合、老眼鏡が必要になります。
眼内レンズをどのような度数にするかで、手術後の見え方が決まるので、とても大事な決断になりますが、これは手術前に決めなくてはなりません。眼内レンズの度数決定は、メガネをかけないで見える距離を遠くにするのか、近くにするのかを決定する作業と言えます。

手術説明時にこの患者さんに眼内レンズをどのような度数にするか伺うと、メガネなしで遠くが見えるという生活は確かにあこがれるけれど、遠くはこれまでもメガネをかける習慣があるので、苦にならないとのこと。やはり以前のようにメガネなしで手元がよく見える状態を希望とのことで、手元ピントの眼内レンズを目の中に移植することに決定。

白内障手術後の状態

手術後、両眼の白内障が無くなり、眼内レンズを移植してきれいになった状態を顕微鏡で見たのが図3、精密眼底検査にて瞳を開いた状態が図4になります。

図3

白内障手術後右眼

術後の右眼

白内障手術後左眼

術後の左眼

図4

白内障手術後右目

術後の右眼(散瞳後)

白内障手術後左目

術後の左眼(散瞳後)

手術後の視力検査では、メガネをかけずに手元の1m距離が両眼共に1ハッキリと見え、5mの遠方視力は右眼(0.5)、左眼(0.4)となり、遠方はメガネをかけて1.2と当初の希望通りの結果となりました。手術後1か月経過したところで、目の状態も安定し遠く用のメガネ作成も可能な時期になりましたが、メガネなしで生活できるとのことで、現在はメガネなしの生活を過ごされています。

白内障手術症例 70歳女性のケース

車の運転の仕事をしているが、最近徐々に左眼が見づらくなり、特に夜、運転する時に対向車のヘッドライトが眩しく、運転がしづらくなってきたため、当院を受診された70歳女性。

来院時の視力検査結果は、
メガネをかけない5mの視力(=裸眼視力)は、右眼0.7、左眼0.2、
メガネをかけての5m視力(=矯正視力)は、右眼1.2、左眼は0.2
と、左眼はメガネをかけても視力が全く上がらない状態であった。

診察にて左眼の視力低下の原因を調べると、左眼には高度の白内障が認められた。

左眼の顕微鏡所見は、図1に示したように瞳孔部全体を覆う水晶体の白濁を認め、精密眼底検査にて瞳を拡大し確認すると、図2のように水晶体の中等度の白濁が生じた白内障が認められました。
右眼にも軽度の白内障が認められたが、裸眼視力、矯正視力ともに不満のない状態であったため、今回は左眼のみの白内障手術を行うことになった。

白内障手術前右眼

図1 左眼

白内障手術前左眼

図2 左眼(散瞳後)

患者さんにお話を伺うと、視力が低下する前はもともと遠くはメガネなしで運転することができ、43歳頃から手元を見る時だけ老眼鏡をかけていたとのことでした。このお話と検査結果から、いわゆる遠視の目の状態であることが判断できます。
そこで、手術時に左眼に移植する眼内レンズの度数は、メガネなしで遠方が見えるような遠視の度数の眼内レンズを移植することに決定し、手術後は以前のように車の運転は裸眼で行い、手元は必ず老眼鏡が必要であることを説明し、患者さんに承諾を得たうえで手術となりました。

白内障手術後の状態

手術は無事終了し、手術翌日には、左眼の裸眼視力が1.0、矯正視力は1.2。
手術1週間後には左眼の裸眼視力1.2と良好な視力となり、車の運転も快適なできるレベルに改善しました。
手術後、左眼の白内障が無くなり、眼内レンズを移植してきれいになった状態を顕微鏡で見たのが図3、精密眼底検査にて瞳を開いた状態が図4になります。
その後、右眼に白内障の軽度進行を認め、裸眼視力0.6、矯正視力1.0とわづかな視力低下ではあったが、患者さんの強い手術希望もあり、左眼手術施行の3ヵ月後に右眼も白内障手術施行となった。現在は両眼ともに裸眼視力が1.2となっている。
白内障手術が終わって1年経過した現在でも車の運転中はメガネなしでできると喜ばれており、もちろん運転のお仕事も現役で続行中。今も元気に笑顔で活躍されています。

白内障手術後右目

図3 術後の左眼

白内障手術後左目

図4 術後の左眼