院長コラム12.18 『僕が思っていること』

院長コラム 『僕が思っていること』

今日は、診察時において、普段『僕が思っていること』の一つを話してみたいと思います。


自分を突き詰めて考えると、僕は人に喜んでもらうことでその人が笑顔になってくれることに、とても安心と喜びを感じるんだということに最近気付きました。


そんなことの中で、皆さんに喜んで頂くためになんとなく意識していることは、同じことを伝えるのでも、話し方や言葉の表現をよく考えアレンジすることで、相手が聞いて気持ち良かったり、笑顔になれたりするのではないかということです。


自分の中のルールとして、相手が聞いて嫌なこと、落ち込むような表現は絶対にしないことを意識しています。病気の説明をする時も、正確に伝えつつも、少しでも気が楽になるように、また病気に前向きになってもらえるように話して差し上げたいと思ってます。そして、元気になって笑顔になってお帰り頂きたい思っています。


例えば、緑内障の患者さんがいるとします。緑内障は発症すると一生涯、毎日目薬をつけ続けることになります。しかし、数年ぶりに受診され、緑内障もある程度進んでいるのに2年間目薬をしていなかったという患者さんが来たとします。


こんな時、『なぜ目薬をしなかったの』とか、『進行したとしてもそれは自己責任ですよ』とか、責めるような話をする先生もいると思います。


確かに、目薬をしなかったこと、そのために緑内障が進行したことは事実かもしれません。しかし、それを指摘して患者さんに過剰に反省させて、気持ちを落ち込ませて、嫌な気分にさせること、そこには僕は全く意味を感じません。


ただ気持ちが落ち込むだけだと思うからです。その前に、患者さんにその目薬の重要性を理解してもらえる程の説明とその確認を医師がしていなかったからかもしれないと思ってしまいます。だとすれば、患者さんだけを責めるのは違うのではないかと思ったりします。


また、現実として患者さんを責めても、緑内障が良くなるわけではありません。であれば、僕は再度説明をしても、責める必要など全くないと思っています。また、本人は医師に言われる以上に、既に後悔や反省をしているんだと思います。


なので、再度目薬の重要性を説明した後は、『これまで点眼できていなかったことは、もう忘れて、今日から頑張りましょ』と元気づけてあげたいです。『しゃーないよね』と優しく話してあげたいです。


今日から始めればそれで良いんだよと励ましてあげたら、笑顔で元気になります。それ以上にやる気になりますよね。


常に『NEXT』、次に目を向けられるように、こちらが仕向けてあげることこそ大切なんじゃないかと思います。


これは、はるやま眼科のスタッフにも話しています。失敗したら、ごめんなさいは一度だけ。その代わりに『次頑張ります』って言おうねと。その上で『何ができるか』を一緒に考えていこうと話しています。そうすると必ず笑顔になるんです。


なるべく優しく楽しくなるように、話し方や言葉をよく選び、話したいと思ってます。普段大好きな読書も診察中で少しでも適切で優しい表現ができないかと思い、言葉選びのために読んでいるところもあります。


日々の診療における思いを今日はお伝えしました。


『うれしい、楽しい、大好き、きっと上手くいく、ついてる』良い言葉を使って、自分も周りの人も幸せにしちゃいましょう。

今日も一日いい日になりますように。