院長コラム 『先日、診察中にこんなことがありました』 2026.5.13

僕には成人した子供が1人います。子供が小さい頃は、僕が仕事で忙しい分、なかなかゆっくり接する時間がありませんでした。なのでその分、子育ての本をよく読んでいました。

その中で重視していたのは、ことあるごとに頭をグリグリ撫でて褒めること、それとなるべく抱きしめてあげることでした。大きくなるとなかなかできませんが、小さい頃は意識していました。

特に抱きしめてあげることは、子供の後ろに立って、子供のお腹のところに手をクロスする様にして抱きしめてあげるんです。

何度もやっていると、子供が僕の前に立ち、僕の手を引っ張ってお腹の前に手をクロスする様にせがむんです。きっと何か安心するのでしょうか、何度もせがまれました。きっともう子供は覚えていないと思うのですが、続けていて良かったなあとそんな時はよく思っていました。

たぶん人は人の温かさを抱きしめることで感じて、安心感を覚えるのでしょうか。とても良い習慣でした。

話は変わります。

先日、よく診察にいらっしゃるお母さんと5歳と3歳の男の子兄弟が外来に受診してくださった時のことです。

結膜炎の診察でいらっしゃり、5歳の男の子の診察が終わった時のことです。

『先生、僕を抱きしめて』って、男の子がいきなり言ってきました。

あまりに唐突だったので、言葉として理解しても状況が理解できず、その子に確認したんです。『えっ、先生が○○くんを抱きしめるってこと?』。『そうだよ』って、ニコニコ嬉しそうに、少し恥ずかしそうに僕の目の前に立っています。

そうするとお母さんから、『この子、先生のことが大好きなんです』と笑顔で教えてくれました。

もちろん、もちろん大歓迎です。そのお子さんはまだ背が小さいので、立っていても僕が椅子に座って抱きしめるには丁度いい程の背の高さです。僕も少し恥ずかしい気持ちも持ちつつも、優しくギューっと抱きしめてあげました。凄く喜んでくれました。

そうすると3歳の弟さんも僕も僕もって言うので、お二人を一緒に抱きしめてあげました。外来中に子供の純粋な気持ちをたくさん頂き、なんとも幸せな時間になりました。

きっとこのお子さんはご両親にたくさん大切に抱きしめられているお子さんなんだろうなあと思いました。僕の子供が小さい頃、抱きしめてあげていた記憶がよみがえりました。本当に幸せな気持ちになりました。

僕は小さな子供が大好きです。これから育っていく中で、なるべく褒めてその子の良い所を伸ばしてあげたい、いつも味方でいてあげたい。小さな疑問を言ってくるお子さんには、しっかり人として答えてあげたい。診察中のわずかな時間ですが、小さなお子さんを診察する時には、いつもそんな思いを持って診察しています。

小さな種に沢山水をあげて育てる様に、微力でもそのお子さんの成長の助けになればいいなあと、実はいつも思いながら診察しています。

なので、今回はその思いが少し伝わったのかなあと思えて、凄く嬉しい思いでした。

診察が終わり、次は男性の患者さんでしたが、診察の光景をご覧になっていたのでしょうか、微笑ましい笑みを浮かべながら、診察室に入ってこられました。

なんとも緩やかなとても素晴らしい時間でした。ありがとうございました。今日はここまで。

『うれしい、楽しい、大好き、きっと上手くいく、ついてる』良い言葉を使って、自分も周りの人も幸せにしちゃいましょう。

今日一日が良い日でありますように😃😊😀🍀🟣